実務修習セミナー(第4回)雇用保険給付関係

平成24年4月27日

実務修習セミナー(第4回)雇用保険給付関係

<雇用継続給付の概要>
高年齢雇用継続給付 高年齢雇用継続基本給付金 基本手当を受給せず、60歳等時点の75%未満の賃金となった場合
高年齢再就職給付金 基本手当を受給後、残100日以上で再就職し、その賃金が、基本手当に係る賃金日額30日分の75%未満となった場合
育 児 休 業 給 付 育児休業給付金 育児休業中の賃金が、休業開始時点の80%未満となった場合
介 護 休 業 給 付 介護休業給付金 対象家族を介護するための休業中の賃金が、休業、開始時点の80%未満となった場合
 

1 高年齢雇用継続基本給付金(便覧P.291~P.296、黄テキストP.47~P.48)

(1) 受給資格(賃金月額登録時点の違いに注意)

  1. 60歳到達日に被保険者であった場合
    →60歳以上65歳未満の一般被保険者で、被保険者期間が通算5年以上あること
  2. 60歳到達日に被保険者でなく、その後再就職で被保険者となった場合
    →離職時に被保険者期間が通算5年以上で、基本手当等を受けず1年以内に再雇用されたことまたは再就職後、被保険者期間が通算5年を満たしたこと

(2) 支給要件

  1. 受給資格を満たした日の属する暦月の初日から末日まで被保険者資格があること
  2. 各支給対象月に支給された賃金が、60歳到達時等の賃金月額の75%未満であること
  3. 各支給対象月に支給された賃金額が、344,209円未満であること
  4. 各支給対象月に、育児休業給付および介護休業給付を受けることができないこと

(3) 支給額

  1. 各支給対象月の賃金を60歳到達時等の賃金月額と比べ、その低下率に応じた以下の支給率を、各支給対象月の賃金に乗じた額が支給される
    ア.低下率61%以下→支給率15% イ.低下率61%超75%未満→支給率0%超15%未満
  2. 支給単位期間に賃金が支給され、①との合計額が支給限度額344,209円を超えた場合、その超えた額を減じて支給される
  3. 賃金月額の上限額451,800円・下限額69,900円、最低限度額月1,864円以下は支給されない

(4) 支給対象期間

  1. 60歳到達日の属する月から、65歳に達する日の属する月まで
  2. 60歳到達日に受給資格を満たさない場合は、受給資格を満たした日の属する月から
  3. 60歳到達日に被保険者でない場合は、再び被保険者資格を有した日またはその後受給資格を満たした日の属する月から

(5) 手続提出書類および確認書類

  1. 「雇用保険被保険者六十歳到達時等賃金月額証明書」
  2. 「高年齢雇用継続給付受給資格確認票・高年齢雇用継続給付支給申請書(初回)」
  3. 「賃金台帳」「出勤簿」「住民票記載事項証明書または運転免許証の写し」「銀行通帳の写し」
  4. 60歳到達日に被保険者でない場合等は、前職の「離職票」または「雇用保険受給資格者証」

(6) 提出時期および提出先

  1. 最初の支給対象月の初日から起算して4か月以内に、事業所所在地を管轄するハローワークへ

2 高年齢再就職給付金(便覧P.291~P.296、黄テキストP.47~P.48)

(1) 受給資格

  1. 60歳以上65歳未満で再就職した一般被保険者で、1年超の雇用が確実と認められること
  2. 直前離職時に被保険者期間が通算5年以上あること
  3. 再就職前に基本手当の支給を受け、受給期間中に支給残100日以上で再就職したこと
  4. 再就職手当を受給していないこと

(2) 支給要件

  1. 受給資格を満たした日の属する暦月の初日から末日まで被保険者資格があること
  2. 各支給対象月に支給された賃金が、受給した基本手当に係る賃金日額の30日分の75%未満であること
  3. 各支給対象月に支給された賃金額が、344,209円未満であること
  4. 各支給対象月に、育児休業給付および介護休業給付を受けることができないこと

(3) 支給額

  1. 「60歳到達時等の賃金月額」を「再就職前に受給した基本手当に係る賃金日額の30日分」に読み替える他は、「高年齢雇用継続基本給付金の(3)支給額」と同じ

(4) 支給対象期間

  1. 基本手当残日数が200日以上の場合、被保険者となった日の翌日から2年を経過した日の属する月まで
  2. 基本手当残日数が100日以上200日未満の場合、被保険者となった日の翌日から1年を経過した日の属する月まで
  3. ①、②のいずれも、65歳に達した日の属する月が限度

(5) 手続提出書類および確認書類

  1. 「高年齢雇用継続給付受給資格確認票・高年齢雇用継続給付支給申請書(初回)」
  2. 「賃金台帳」「出勤簿」「雇用契約書」「住民票記載事項証明書または運転免許証の写し」「銀行通帳の写し(基本手当受給時の指定口座を利用する場合は不要)」「雇用保険受給資格者証」

(6) 提出時期および提出先

  1. 最初の支給対象月の初日から起算して4か月以内に、事業所所在地を管轄するハローワークへ

3 育児休業給付金(便覧P.297~P.302、黄テキストP.49~P.50)

(1) 受給資格(原則)

  1. 1歳未満の子を養育するため育児休業を取得した一般被保険者
  2. 育児休業開始日前2年間に賃金支払基礎日数が11日以上ある月が通算12か月以上あること

(2) 支給要件

  1. 開始日から1か月毎の各期間(支給単位期間)の初日から末日まで被保険者資格があること
  2. 支給単位期間に、就業していると認められる日が10日以下であること(終了単位期間を除く)
  3. 支給単位期間に支給された賃金が、休業開始時の賃金月額の80%未満であること

(3) 支給額

  1. 休業開始時の賃金日額に「支給日数(※)」を乗じた額の40%(当分の間は50%)
  2. 支給単位期間に賃金が支給され、①との合計額が休業開始時の賃金日額に支給日数を乗じた額の80%を超えた場合、その80%を超えた額を減じて支給される
  3. 賃金日額の上限額14,340円・下限額2,330円、支給限度額は月あたり215,100円
 ※「支給日数」は、休業終了日を含まない支給単位期間=30日、終了日を含む期間=歴日数

(4) 支給対象期間

  1. 育児休業開始日から子が1歳に達する日の前日まで
  2. 以下すべての要件を満たす場合、子が1歳2か月に達する日の前日まで最大1年間
  3. ・育児休業開始日が、子の1歳に達する日の翌日以前であること
    ・配偶者が1歳に達する日以前に育児休業を取得していること
    ・育児休業開始日が、配偶者が取得している育児休業期間の初日以後であること
  4. 保育所の入所が難しい等、所定のやむを得ない事由がある場合、子が1歳6か月に達する日の前日まで延長可能

(5) 手続提出書類および確認書類

  1. 「雇用保険被保険者休業開始時賃金月額証明書」
  2. 「育児休業給付受給資格確認票・育児休業給付金支給申請書(初回)」
  3. 「賃金台帳」「出勤簿」「母子手帳の写し」「銀行通帳の写し」
  4. (延長の場合)「保育所入所不承諾通知の写し」「入所申込書の写し」等(申込日特に注意)

(6) 提出時期および提出先

  1. 最初の支給対象期間初日から起算して4か月を経過する日の属する月の末日まで事業所所在地を管轄するハローワークへ

4 介護休業給付金(便覧P.303~P.304、黄テキストP.50~P.51)

(1) 受給資格(原則)

  1. 「対象家族(※)」の介護のため介護休業を取得した一般被保険者
  2. 介護休業開始日前2年間に賃金支払基礎日数が11日以上ある月が通算12か月以上あること
  3. ※「対象家族」とは、身体上もしくは精神上の障害により、2週間以上常時介護を必要とする、配偶者(事実婚含む)、父母、子、配偶者の父母、同居かつ扶養する祖父母、兄弟姉妹、孫

(2) 支給要件

  1. 開始日から1か月毎の各期間(支給単位期間)の初日から末日まで被保険者資格があること
  2. 支給単位期間に、就業していると認められる日が10日以下であること(終了単位期間除く)
  3. 支給単位期間に支給された賃金が、休業開始時の賃金月額の80%未満であること

(3) 支給額

  1. 休業開始時の賃金日額に「支給日数(※)」を乗じた額の40%
  2. 支給単位期間に賃金が支給され、①との合計額が休業開始時の賃金日額に支給日数を乗じた額の80%を超えた場合、その80%を超えた額を減じて支給される
  3. 賃金日額の上限額14,340円・下限額2,330円、支給限度額は月あたり172,080円
  4. ※「支給日数」とは、休業終了日を含まない支給単位期間=30日、終了日を含む期間=歴日数

(4) 支給対象期間

  1. 同一対象家族の同一の要介護状態については3か月限度、異なる要介護状態は93日限度
  2. 介護休業開始日から翌月応答日の前日までの1か月を支給単位期間とする

(5) 手続提出書類および確認書類

  1. 「雇用保険被保険者休業開始時賃金月額証明書」
  2. 「介護休業給付金支給申請書」
  3. 「賃金台帳」「出勤簿」「介護休業申出書」「住民票記載事項証明書」「銀行通帳の写し」

(6)提出時期および提出先

  1. 休業終了日翌日から起算して2か月を経過する日の属する月の末日まで事業所所在地を管轄するハローワークへ

5 受給期間延長申請(便覧P.289~P.290)

(1) 受給期間

  1. 雇用保険の受給期間は、原則離職した翌日から1年間

(2) 延長要件

  1. 以下の理由により、30日以上働くことができなくなったとき
  2. ア.妊娠 イ.出産 ウ.3歳未満の子の育児 エ.本人の病気・ケガ オ.親族等の看護
    カ.海外勤務配偶者に同行 キ.公的機関による海外派遣
  3. 60 歳以上の定年や継続雇用制度終了により離職した方で、一定期間再就職を希望しないとき

(3) 延長期間

  1. (2)の①の場合、最大3年間(原則期間と合わせて合計4年間)
  2. (2)の②の場合、最大1年間(原則期間と合わせて合計2年間)

(4) 手続提出書類および確認書類

  1. (2)の①の場合、「受給期間・教育訓練給付適用対象期間・高年齢雇用継続給付延長申請書」「離職票」「診断書や母子手帳など延長理由を確認できる書類」
  2. (2)の②の場合、「受給期間・教育訓練給付適用対象期間・高年齢雇用継続給付延長申請書」「離職票」)

(5) 提出時期および提出先

  1. (2)の①の場合、働くことができない期間が30日経過した日から1か月以内
  2. (2)の②の場合、離職日の翌日から2か月以内
  3. 申請者の居住地を管轄するハローワークへ

6 再就職手当支給申請(黄テキストP.46)

(1) 支給要件(雇用保険基本手当の受給手続き後、以下の要件をすべて満たす必要がある)

  1. 再就職日等前日までの基本手当支給残日数が所定の1/3以上あること
  2. 1年を超えて雇用等されることが確実と認められること
  3. 採用内定が受給資格決定日以後であること
  4. 7日の待期が経過した後職業に就いたこと
  5. 離職理由による給付制限のある方の場合、待期満了1か月間はハローワーク等の紹介で就職したこと
  6. 離職前の事業主またが密接関連事業主に雇用されたものでないこと
  7. 過去3年以内の就職につき、再就職手当や常用就職支度手当の支給を受けていないこと
  8. 雇用保険被保険者資格を取得していること
  9. 再就職手当支給決定の日までに離職していないこと

(2) 支給額

  1. (支給残日数が2/3以上の場合)支給残日数×基本手当日額×60%
  2. (支給残日数が1/3以上2/3未満の場合)支給残日数×基本手当日額×50%

(3) 手続提出書類および確認書類

  1. 「再就職手当支給申請書」「雇用保険受給資格者証」

(4) 提出時期および提出先

  1. 再就職した日等の翌日から1か月以内
  2. 申請者本人が本人の居住地を管轄するハローワークへ 
以上

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